11.追伸、その3(シャーシ割れ対策)


私のDF-03、ここで紹介した各種補強対策をした結果、とても丈夫になり、平和な日々を送っていました。
サーキットへ行っても、何処も破損することなく無事に帰宅できるのが当然の様になり、パーツ破損に悩んでたなんて忘れてしまっていました。
もちろんクラッシュすれば破損しますが、壊したのは春〜夏の間にジャンプ中に空中衝突して変な落下をし、後ろ足を折ったのが1回だけです(U型シャフトにしているので、リアのギヤボックス側の付け根(A1)ではなく、足(E1パーツ)折れただけで済み、直ぐに復旧もできました)。
これは、私がレース等には参加しておらず、あまり無茶な走らせ方(チャレンジ)をしないのも理由かとは思います(空中衝突も、3連ジャンプを無難に2+1で刻んでいたからで、後ろから速い人が3連一気飛びしてきて空中衝突した結果であり、もう少しスピードアップの練習も必要かなぁと思ったり)。

例外はリアのウィングで、こればかりは消耗品と割り切り、定番のヨコモのごくらくウィング(ウィング2枚分入って819円と安い)等をまとめ買いして量産する位でした(もちろん、ギヤやデフやアジャスターやカップ等、消耗したパーツは適時交換していましたが、破損するのはウィング位しか無い平和な日々を送っていました)。

ウィングを量産 ウィングのスペアを多めにストック


「それは忘れた頃にやってくる」
それは突然訪れました(汗)。たまには普段行かないサーキットも走らせてみようと、未だ行った事のない某サーキットへ足を伸ばしました。
慣れないコースを数周し、少しコツがつかめてスピードを徐々に上げていったら、マシーンの挙動が変。回収したら、シャーシが今まで見たことも無い割れ方をしています。
シャーシが折れるなんてホントに久々で、かなり長期間使い込んでいましたし、経験した事のないリア側の割れでしたから、私は単純な疲労骨折だと判断し、サクッっとシャーシ交換して再走しました。
ガッ!、また同じ割れ方を・・・・
これは流石に変だと思い、一旦引き上げ。自宅で割れ方をよく観察しましたが、どちらも同じ様な割れ方をしています(写真をクリックすれば、割れを拡大して見られます)。
DF-03シャーシ割れ1 DF-03シャーシ割れ2


思い当たるのは、大ジャンプでの着地です。飛距離があるのに着地すべき下り斜面が私にとっては短く、上手く下り斜面に着地地点を合わせられません。
行き過ぎたり、届かなかったりして、水平な所に着地してしまい、激しくシャーシ底打ちを繰り返していました。
同じ様な失敗をする人が多い為か、前後の水平な地面は沢山の方が底打ちして土がプレスされ、コンクリートの様に硬くなっており、かなり大きな底打ち音を響かせていました。
それ以来、そのサーキットへ行くのは止め、他の2カ所のサーッキトへ通っていましたが、不安が付きまといました。「また再発するんじゃないか?」と。何処のサーキットでも定期的なレイアウト変更があり、きちんと原因究明と対策をしておかないと、また再発して避けられなくなる可能性があります。
そこで、ダンパーやスプリングを硬くし、また某サーッキットへチャレンジしに行きました。底打ちで割れるならダンパーを硬くしようと。結果、数パックで同じようにシャーシの底が割れ・・・・・。シャーシを交換し、さらにスプリングのテンションを上げて再走しましたが、また数パックでシャーシが割れて・・・・。
流石にシャーシの手持ちスペアが少なくなってきたので、その場(サーキット)からタミヤのカスタマーへ電話し、シャーシの注文をしたら何とシャーシは9月末以降まで欠品と・・・・(滝汗)
もう手持ちシャーシのスペアは3枚しか無く、これ以上の挑戦はできませんので、また退散しました(涙)。
(「そもそも、どうしてそんなにシャーシのスペア持ってるの?」と突っ込まれそうなので説明すると、一時期は月に1〜2枚の頻度でシャーシを割っていたので、多めに確保していたんです。ミドルクラス〜ハイエンドのシャーシって3000円〜とか高い物だと数千円しますが、DF-03のシャーシは、1枚なんとたったの840円!!の激安で、通販にしてもカスタマーから取り寄せるにしても、送料が勿体ないので5枚単位で買っていました。DF-03のシャーシ、5枚買ってもハイエンドシャーシ1枚分と激安なので、まとめ買いしていたんですが、補強後は割れなくなりましたから、かなり多すぎるスペア保有状態だったんです)。


残りの手持ちシャーシスペアは3枚。この時点で通販の流通在庫も売り切れていましたので、これを失ったら9月末以降までラジコンができません。でも再挑戦する事にしました。
私はリアダンパーのダンパーエンド(X2)を延長する為、OP.1257 5mm強化アジャスター (グレイ8個)に交換しています。DF-03の足回りは、いろいろと設計不備が指摘されていますが、個人的に一番の問題点と感じているのはリアのダンパー長です。最大に伸ばしてもサスアームが水平って短すぎますよね(苦笑)。
左側写真は、まだ何も強化していない初期の頃の写真ですが、左アームがノーマル。右側が強化アジャスターを使ってダンパーエンドを延長したサスアームの状態です。(普段、ここまでは伸ばしませんので念のため。何処まで伸ばせるかの参考写真です)
強化アジャスターで延長すると、ダンパーシャフトが曲がりやすくなる欠点がありますが、かなり走りが良くなりますし、今回の底打ち対策には効果があるかと思い、限界まで伸ばし挑戦する事にしました(伸ばしすぎると、ドックボーンが外れてしまいますので、そのギリギリまで)。
そしてプラリペアでのシャーシの補強をしました。右側写真です。白い部分が、プラリペアで補強した所です
強化アジャスターでダンパー延長 シャーシ補強


で!、早速問題のサーッキットへ行き走行。結果、何と3周でシャーシが割れてしまい玉砕(汗)
でもこの3周で破損する場所が解りました!!!。着地ではなくジャンプで割れます!。大きなジャンプにばかり注目していましたが、小さなジャンプ台から飛び立つ瞬間に割れています。
ジャンプ台(山)が小さい代わりに、ジャンプ台の登り勾配が急で鋭角に立ち上がっており、加速区間が比較的長く、発射する直前に激しくシャーシの後ろをヒットして割れています。
他の人達の走りを見ていると、速く走る人程「このジャンプは底打つのが当然」的にパコーン!、と音を立てて飛んで行っています。前を擦る方も居ますが、お尻を打ち付ける人が多く、自分のマシーンも同様に後ろ側を強くヒットして飛んでいました。皆が同じように底を打つ場所なので、土はコチコチに固まってコンクリートの様です。

シャーシの手持ちは残り2枚。次ぎの挑戦が最後と決め、ダメ元でOP.1028 バギー用エアレーションオイルダンパーセットを投入してみました。もう他に対策が思いつかなかったからです。
エアレーションダンパーは、自分と息子分の2つと、スペアに1つ、合計3セット買ってあったんですが、息子(DT-02)も私(DF-03)もキットをスペアパーツ確保目的に2台ずつ買っており、CVAダンパーが余っていた関係で、CVAで走っていましたが、他に対策が思い付かずエアレーションダンパーを投入してみました。

恐る恐る、数周・・・・・割れてない。
少しペース上げて数周・・・・割れていない!
思いっきり走って1パック・・・・割れない!!!
それから3日間そのサーッキットで走らせましたが、シャーシ割れがピタリと止まりました!!!!

下の写真は、今回の騒動で割った5枚のシャーシです。かなり悩まされましたが、単純にエアレーションダンパーを投入しただけで、アッサリと解決してしまいました。
標準のプラスチック製ダンパー(CVA)では、ダンパーを延長したり、バンプストッパーを付けたり、スプリングを硬くしたりテンション上げたりと、色々工夫しても、数周で割れていたのが、エアレーションダンパー入れただけでピタリと割れが止まり解決してしまったので、かなり疑心暗鬼的に念を入れて走らせ続けましたが、ホントに問題が解決してしまいました。
割れたシャーシの山


どうしてこういう結果になったのか、何人かのベテランの方へ相談してみたり、Netで調べた結果、結論から言うとCVAダンパーの限界だったんだと思います。
ダンパーとは減衰装置。急激で大きな動きに対しては大きな抵抗となり、逆にユックリとした動きに対しては抵抗しない物です。今回の様な、強い衝撃(フルボトム)に対しては強い減衰力を発揮し、逆にコーナーリング中の様なユックリした動きには抵抗しない特性を持つ筈です。
しかしCVAダンパーはプラスチック製で強度が弱く、急激な衝撃的圧力に対し瞬間的に膨らんでしまい、ピストンの穴以外の周辺隙間(ピストンとシリンダーの隙間)が広がって圧が逃げてしまうんだそうです。
それ以外にも問題があって、DF-03は標準のダンパーオイルとして900番が付いてきますが、そんな高粘度のオイルは、本来オフロードでは通常使われない高粘度ですよね。タミヤのダンパーオイルは最高でも1000番ですから、オフロードで使うには、一寸ありえない高粘度のオイルが標準として添付されてきます。
これは、シリンダーがプラスチックである為に、製造上の理由でテーパー状になっており、ピストン周囲の隙間からもオイルが流動してしまうのが理由だそうですが、いずれにせよこれ以上の高粘度なオイルにするのは難しいですし、仮にオイルの粘度を上げたとしても、CVAでは効果が限定的になってしまいます(圧でシリンダーが膨らみ、圧が逃げる)。

エアレーションダンパーにしたら、一発解決しました。そして400番とか300番のオイルでも、速い動きにはキッチリと減衰力します。流石にCVAダンパーとは違うなぁっと感心しました。走行性能もかなり上がりますね♪(エアレーションダンパーに付属する取説は、かなり不親切で付属部品の使い方についても何故か一部記載がありません。「エアレーションダンパー 組み方」で検索すると、上手な組み方を解説したページが沢山ヒットしますので、参考にすると良いかと思います)

そんなエアレーションダンパーも、DF-03で使う場合は一寸だけ問題を感じます。リアのダンパー長です
CVAからエアレーションダンパーにすると、フロントはダンパー長やストロークが延びます。そのままではユニバが外れてしまう程です。でも長くなる分には困りません。規制すれば良いだけで、シリンダーの中や、ダンパーエンド側、又は両方にスペーサーを入れ規制して調整できます(調整幅が広く、都合がよい)。
しかしリアに関しては、CVAからエアレーションにしても、ダンパー長の短さの問題は解決していませんでした。リアはCVAもエアレーションも長さに大きな変化が無く、最大に伸びきっても、サスアームが水平までです・・・。(どれだけ長さが必要かはコースによって異なると思いますが、調整幅が無いのは問題かと)。
なので、リアにはまたOP.1257 5mm強化アジャスター (グレイ8個)を付けました。これなら自由に長さを調整できるし、ロアアームへの取り付けもピロボールなので、メンテ時の脱着やスプリング交換も簡単です♪
CVAダンパーの時は、リアを強化アジャスター止めにすると、ダンパーシャフトが何度か曲がった事があるので、スペア1セット以外にOP.1043 TRF501X ハードチタンコートピストンロッド(リヤ2本)を購入して備えましたが、今のところエアレーションダンパーでは、シャフト曲がりを経験していません。ハードチタンの方はシャフトが丈夫なのかもしれません。もしシャフト曲がりが多発する様な場合が在れば、消耗品と割り切って、ハードチタンではない普通の「45.4o(全長49.6o)ピストンロッド(Item19804293、2本入り283円)を使う方法もありますし。

左側の写真が、リアダンパーの下側取り付け部分です。強化アジャスターで長さが自由に変更できますし、脱着が簡単です。
右側の写真は、フロントダンパー下側の取り付け部分です。ここは標準で段付きのタッピングビスですが、タッピングビスは脱着を繰り返すと樹脂のネジ穴が馬鹿になってしまうので、普通のビスに変更しています。私はこの部分を6角にしていますが、普通の+ネジでも良いのでM3、20o〜22oへ置き換えてしまった方が、ダンパーは脱着頻度が高いので、ネジ穴を痛めずに済みますよ♪(ダンパーの上側は、前後とも強化品ダンパーステーなので金属ナットだから安心)
リアダンパーの下側 フロントダンパーの下側


<蛇足>
DF-03はミドルクラス故に、タッピングビスが多用されています。しかし、タッピングビスは、名前の通りタップを立てながら(ねじ山でネジの溝を彫り込みながら)入っていくビスです(先端が少し細くなっている)。なのでタッピングビスを何度も脱着していると、ネジ山が馬鹿になる欠点ががあります(何度も違う位置からタップ立ててるのと同じなので)。
タッピングビスでも、再挿入時にネジ穴に軽く押しつけながら緩む方に回し、コッっと落ちる場所(前回のタップ位置)を見つけて、そこからねじ込めば多少は緩和できますが、やはり脱着を繰り返すと、どうしても樹脂のネジ穴が馬鹿になってしまいます。
私は、リアウィングのステー(M1)部分に使うM3×12oのタッピングビス以外は、全てビス化してしまいました(特殊な段付きビスは除く)。ウィングのステー(M1)は、衝撃吸収する為に柔らかい樹脂が使われており、ここだけはネジ山が荒くて大きいタッピングビスでないと、横転時にネジ穴が保持しきれず馬鹿になってしまいますので、ここだけはタッピングですが、他は全て普通のビスにしてしまいました。ネジの脱着で樹脂のねじ穴が痛みにくくて良いですよ♪(特に脱着が多い箇所には)
ビス化



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